集客の流れの中でホームページやLPが担う役割とは?

中小企業を営んでいる方、あるいはこれから開業を考えている方にとって、「ホームページは必要」と言われても、なぜ必要なのか、どのように活用すべきかを明確に理解するのは難しいかもしれません。

この記事では、Webマーケティング初心者の方に向けて、マーケティングの全体像とその中でのホームページ・LP(ランディングページ)の役割についてわかりやすく解説します。

目次

マーケティング全体の流れとは

マーケティングとは、「売れる仕組みをつくること」。この仕組みにはいくつかの段階があります。

  1. 認知
  2. 興味・関心
  3. 比較・検討
  4. 購買・問合せ
  5. 共有・拡散(口コミ・紹介)

この流れに沿って、それぞれの段階で使う媒体やツールを整理すると以下のようになります。

スクロールできます
段階主な媒体・施策
認知SNS、チラシ、看板、ネット広告、Googleマップ
興味・関心ホームページ、LP、SNS、動画、Googleマップ
比較・検討ホームページ、LP、カタログ、パンフレット、セミナー
購買・問合せ来店、お問合せ(電話・ホームページ/LPから)
共有・拡散SNSでのシェア、Googleマップ等での口コミ、紹介

認知の段階では、顧客がまだあなたの商品サービスを知らない段階です。この段階でもホームページは機能しますが、それはSEO(検索エンジン最適化:検索上位に表示させること)が強化されている場合に限ります。そうでなければ、SNSや物理的な看板、Googleマップが最初のきっかけとなります。

興味関心は、顧客があなたの会社や商品に対して具体的な興味を持ち始めた段階です。
ホームページは、この興味をさらに深め、購入したくなるような情報を提供します。商品やサービスの具体的な特徴、メリット、使い方、事例などを文章で分かりやすく解説したり、視覚的情報が重要なサービスであれば写真を掲載します。また、顧客が抱えるであろう課題に対して、どのようにあなたの会社や商品が解決策となるのかを具体的に提示します。

比較検討は、興味を持った顧客が、複数の選択肢の中からどれを選ぶべきか比較検討する段階です。特に高単価商品では、顧客は多くの情報を必要とします。
ホームページでは、あなたの会社や商品がなぜ競合よりも良いのかを納得させるための情報を提供します。競合より優れたスペックを持つのであれば、当然それは掲載すべき情報です。あるいは唯一無二性を訴求する方向も良いでしょう。商品サービスにかける想いやこだわり、歴史も価値のひとつです。そのほかには、“お客様の声”を掲載し実際の使用感を知ってもらう・“よくあるご質問”で購入前の不安を払拭するといった施策が考えられます。

購買・問合せの段階では、購買意欲が高まった顧客が実際に購入や契約といった行動を起こします。スムーズかつ安心して行動できるようにサポートします。購入・申込みへのスムーズな導線づくり、決済方法の提示と安全性を提示します。

このように、ホームページは顧客が購入に至るまでの多くの段階で、情報提供・信頼構築・行動促進という重要な役割を果たす、「マーケティングのハブ」といえる存在なのです。

ホームページの役割は、信頼性を高める“ハブ”

ホームページは、どの媒体からの導線であっても最終的に「詳しく知りたい」と思った人が訪れる場所です。つまり、他の施策で得た見込み客に「この会社は信頼できる」と思ってもらうための信頼構築の場です。旭川などの地方でも、紹介やチラシをきっかけに会社名で検索し、ホームページを見る流れは非常に多くあると考えられます。

とは言えホームページも万能ではありません。
ここではいったん、ホームページが得意なこと・苦手なことを整理します。

ホームページが得意なこと

  • 会社の強みや実績・サービス内容を網羅的に、24時間常に掲載できる
  • SEO(検索エンジン対策)で情報を探している人に届く
  • スマホ対応やデザインで「しっかりした会社」という印象を与えられる

SNSは拡散力がある反面、1回に掲載できる情報量に限りがあり、次々と投稿されるため流れていってしまいます。ホームページは逆に拡散力が低いものの、多くの情報を常に掲載し続けることができます。

またSEO(検索で上位表示させる)の効果も、最盛期に比べ弱くなったとはいえまだまだ健在です。ただし、SEOは非常に労力がかかる点には注意が必要です。

ホームページが苦手なこと

  • SNSのように拡散力はない

ホームページは、SEOを強化しない限り認知を伸ばすことが難しいツールでもあります。そのため、SNSなど他の媒体を使用してユーザーをホームページに連れてくる必要があります。

「ホームページを作ったのに申し込みがない」という方は、まずはホームページ自体の問題なのか、良いホームページなのに人を連れてこれていないのかを検討する必要があります。

LP(ランディングページ)は1つの商品・サービスに特化

LPとは、特定の商品やサービスに特化して情報を掲載し、「購入」や「お問い合わせ」といったアクションにつなげるための専用ページです。

通常は縦長の1ページのみ簡潔のWebページです。広告やSNSから直接LPへ誘導し、すぐに申し込みをしてもらう構成が多く、スピード感ある集客/販売施策に適しています。

ホームページは会社全体の紹介に向いており、LPは1商品・1サービスの魅力を深掘りして伝えるのに向いています。

LPもホームページ同様、認知を単体で伸ばすことは難しく、広告と組み合わせて使うのが一般的です。

単体では不十分。他の媒体との組み合わせがカギ!

ホームページやLPは非常に重要なツールですが、それ単体では集客力に限界があります。特に「認知」や「興味・関心」を引き出すには、他の施策と組み合わせることが大切です。

たとえば

  • SNSで発信 → 興味を持った人がホームページで詳細確認
  • チラシで認知 → 店名検索からホームページで検討 → お問合せフォームから申込み
  • Web広告で興味を持つ→LPで商品詳細を確認→その場でLPから購入
  • MEO対策(Googleマップ)で検索にヒット → ホームページで雰囲気や実績を確認

このように、媒体ごとに得意・不得意があるため、全体の流れを意識して役割を分担させることがマーケティングの成功につながります。

まとめ:ホームページは「信頼の受け皿」

ホームページ制作を考えるなら、まずは「何のために作るのか」「どの段階で機能するのか」を整理することが大切です。

ホームページやLPは、マーケティング全体の中で“信頼されて行動につなげるための受け皿”として非常に重要な役割を果たします。その一方で、最初のきっかけ(認知)を作るためには、SNSや広告などとの連携も不可欠です。

ホームページ閲覧数が少ない、とお悩みの方は、まずは認知施策を強化してみてください。その上でホームページからの問い合わせや購入が増えないのであれば、ホームページにも問題があるということです。順を追って原因を調べることが重要です。

岩間創作室では、こうしたマーケティング全体を見据えたホームページ制作・運用のご相談も承っています。「考え方を整理したい」といった段階でも、お気軽にご相談ください。

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