こんにちは、北海道旭川でホームページ制作を行なっている、岩間創作室です。
広告代理店にて、大手デベロッパー(数千億規模の一部上場企業)の新築分譲マンション公式ホームページ制作を経験。その後独立し、さまざまな業種の個人事業主〜中小企業様のホームページやLP制作、マーケティング支援を行っています。岩間創作室のプロフィール
事業を始めると、
- ホームページは必要なのか?
- どのタイミングで作ればいいのか?
- どれくらいの費用をかけるべきか?
といった疑問が生じることが多いのではないでしょうか?
ホームページ制作には一定のコストがかかりますが、適切なタイミングと予算で進めることで、ビジネスの成長を効果的にサポートすることができます。
本記事では、起業前、起業後、そして長年事業を続けている場合の、それぞれの段階に応じた最適なホームページ制作の考え方を解説します。
ホームページ制作のタイミングは事業段階によって異なる
「ホームページを作るべきタイミングがわからない」「どのくらいの予算をかければいいの?」という悩みを抱えている方は多いと思います。
特に旭川のような地方都市では、適切なタイミングと予算配分が重要になります。
事業のフェーズごとに最適なホームページ制作の進め方を解説します。
起業前期(事業内容が定まっていない段階)
ホームページに多額の投資は不要!最低限の準備を!
起業初期では、まだ事業内容やターゲットが明確でない場合が多いため、この段階で大きな費用をかけるのはリスクが高いです。
まずは以下の点だけ押さえましょう。
サーバーとドメインの契約
いきなり専門用語で恐縮ですが、SEOに関連する「ドメインパワー」は、ドメインが古いほど強くなる傾向があります。長く運営しているホームページほどGoogleなどの検索システムに高く評価されるため、これらは早めに契約をしておきましょう。
年間の費用:1〜2万円程度
名刺代わりのシンプルなホームページを作成
1ページ構成で、事業内容・連絡先等の、簡単なプロフィールを掲載。
制作費:10万円以内が目安
Webにある程度詳しければ、自力でWordPressやWixを利用して簡易的なページを作るのも手です。ただし自力で行う場合、本業にかけられる時間をWebに喰われてしまうことは考慮する必要があります。
この段階では、詳細なSEO対策や多機能なサイト構築は不要です。事業の方向性が固まったら、徐々にコンテンツを追加しましょう。
起業後(事業内容が明確になった段階)
予算と事業の安定度に応じて制作を進めます。
起業後は、事業内容がどの程度固まっているかによって、ホームページにかける予算を決めましょう。
- 事業内容がまだ変わる可能性がある場合
起業前期と同様、最小限のホームページを運用。事業が安定してきたら、必要なページを追加または大幅なリニューアルをします。 - 事業内容が固まっている場合
40〜200万円の予算で、本格的なホームページを作成。
企業理念、サービス詳細、お問い合わせフォームなどを設置します。
競争の激しい業種なら、ブログやSEO対策導入が必要となります。- 店舗・事務所型のビジネスであれば、同時にMEO対策を行うと効果的です。
- 店舗・事務所型のビジネスであれば、同時にMEO対策を行うと効果的です。
- オンライン集客が重要な業種(ECサイト、オンラインスクールなど)
100万円以上の予算で、集客に強いホームページを構築。
SEOや広告運用、マーケティング機能を充実させます。
補助金の活用も検討
「小規模事業者持続化補助金」などを活用すれば、制作費の一部を賄えます。
補助金は、そのときどきによって募集されているものやその条件が異なります。
また、申請には事業計画書が必要なので、早めに準備を進めましょう。
事業を長く行っている場合
既存ホームページのチェックが重要です。
長年運営している事業者の場合、すでにホームページを持っていることが多いですが、その内容が古くなっていないか定期的に見直すことが大切です。
技術的な問題のチェック
- SSL化(https対応)されているか?
「保護されていない通信」という表示が出ている場合はSSL化されていません。早急に対処しましょう。- Google側の評価
Googleはセキュリティの観点からHTTPS対応サイトを優遇します。 - ユーザーの視点
「保護されていない通信」の表示はユーザーの信頼性にも悪影響を及ぼします。怖くなって離脱してしまうという心理面だけでなく、通信情報が暗号化されないため、お問い合わせフォームから個人情報の漏出も懸念されます。
- Google側の評価
- スマホ対応(レスポンシブデザイン)になっているか?
モバイルユーザーの増加に対応します。特にtoCの事業は閲覧者の8割がスマホから。スマホで魅力的に見えること、使いやすいことは非常に重要です。- Google側の視点
Googleは「モバイルファーストインデックス」を採用しており、モバイル版のサイトを基準に検索順位を決定します。スマホ対応が不十分なサイトは検索順位が下がる可能性があるため、Googleのモバイルフレンドリーテストを活用し、最適化を行いましょう。 - ユーザーの視点
スマホ対応が不十分なホームページは、閲覧しにくく、ユーザーの離脱率が高まる要因となります。
- Google側の視点
- ページの表示速度が遅くないか?
遅いと離脱率が高まります。画像の圧縮、キャッシュの活用、不要なスクリプトの削減など、ページの高速化を行うことが重要です。- Google側の視点
Googleは2021年に「Core Web Vitals」をランキング要因に追加し、ページの読み込み速度(LCP)、インタラクティブ性(FID)、視覚的安定性(CLS)を重視しています。遅いサイトはSEO評価も下がり、検索結果での順位が不利になります。 - ユーザーの視点
読み込みが遅いとユーザーはストレスを感じ、離脱する可能性が高くなります。ページが遅いとユーザーはイライラし、競合サイトへ移動する可能性が高まります。特に、ECサイトや予約サイトでは、売上やコンバージョン率に直結します。ページの読み込みが1秒から3秒に遅くなると直帰率が32%増加し、5秒になると90%増加します(Google/SOASTA Research、2017)。
- Google側の視点
内容の更新
- 事業内容や提供サービスが現在の実態と合っているか?
- 競合他社と比べて差別化できているか?
会社の実績や事例、お客様の声を最新のものに更新します。
状況によっては、下記のリブランディングも検討が必要です。
リブランディングも視野に入れる
事業の方向性が変わった場合は、単なるリニューアルではなく、デザインやメッセージを含めて再構築するのも選択肢のひとつです。
リニューアルの予算感
規模や機能次第で40〜300万円
スマホ対応ができていないなど、緊急性がありながら予算がない場合は、基本的なデザインはそのままに、技術的な問題(SSL化、スマホ対応)だけを解決することも検討してみてください。
業種による必要なホームページの違い
ホームページの重要性は業種によって異なります。
事業の内容が直感的に分かりにくい業種では、ホームページを活用して詳細な説明を行うことが当然必要です。岩間創作室も「何屋さんなの?」と言われてしまいがちな業態ですので、ここはホームページを活用している部分です。
一方で、業種名からサービス内容で、ある程度内容が想像できるビジネスも、競合との差別化を図るためにこそ、ホームページが大きな役割を果たします。逆に、何もしないと横並びに見えてしまいます。
事業内容が分かりにくい業種の場合
コンサルティング業、専門的なBtoBサービス、新規性の高いビジネス、製造業の一部 など
一般の人が業務内容を想像しづらく、営業活動だけでは理解を得るのが難しいため、ホームページでの説明が重要となります。「何を提供しているのか」「どういう価値があるのか」を明確に伝えないと、問い合わせや受注につながりにくくなります。事業の信頼性を高めるために、具体的な事例や導入実績、過去のプロジェクトを掲載も有効です。
ホームページに掲載すべきポイントは以下のとおりです。
- 具体的なサービス内容(何を、どのように提供するのか)
- 事例紹介(導入実績や、どのような成果をもたらしたのか)
- 料金体系(目安となる価格を示すことで、問い合わせにつながりやすくなる)
- よくある質問/FAQ(顧客が疑問に思うポイントを事前に解消)
たとえば、企業向けのITシステム開発会社が「DX支援」とだけ書いていても、顧客には具体的なサービス内容が伝わりません。「クラウドシステムの開発」「業務の自動化支援」など、具体的な解決策を提示することで、初めて顧客が興味を持つようになります。
事業内容が分かりやすい業種の場合
クリニック、税理士・弁護士・社労士などの士業、美容院、飲食店、小売店 などは、業種名を聞くだけで提供サービスのイメージが湧きやすいビジネスです。しかし、こうした業種でもホームページが重要なのは、 競合との差別化 を図るためです。(ところで私が先日合格した中小企業診断士は、士業の中でも何をしているのかわかりにくいですね涙)
同じ業種の中でも、それぞっれに強みや特徴が異なりますし、事業者が行いたい事業や想いも全く違ったりします。
たとえば、「内科クリニック」だけではどの医院も同じように見えてしまいますが、「糖尿病専門外来がある」「夜間診療に対応」などの特徴を伝えれば、患者の選択肢になります。また、診療方針としても、「最新の医療を提供する」「患者様に寄り添い、受けたい診療ができるようにする」等さまざまです。
他にもホームページを作る理由があります。地域ごとに競合が多く、差別化しなければ埋もれてしまうためです。特に一部の士業や美容院・歯科医院などは同業他社が多く、違いを明確に伝えないと顧客獲得が難しくなります。
さらに近年は、オンライン予約・問い合わせの利便性が重要視されます。電話よりもWeb経由での予約や問い合わせを好む顧客が増えており、ホームページがないと機会損失につながります。
ホームページに掲載すべきポイントは以下のとおりです。
- 他の競合と違う点/強み(専門分野、提供できる独自のサービス、設備の充実度など)
- 顧客の声や実績(過去の実績やお客様の声を掲載し、信頼性を高める)
- 予約や問い合わせのしやすさ(フォームやLINE、予約システムを導入しホームページから誘導することで、集客効果を向上)
- アクセス情報や料金の明示(特に来店型ビジネスでは、分かりやすい場所に詳細を掲載)
たとえば、美容院であれば「カット+カラーが◯◯円」だけでなく、「オーガニックカラーを使用」「マンツーマン施術で静かに過ごせる」など、競合と異なる点を明記することで、顧客が自分に合うサロンかどうか判断しやすくなります。
まとめ:事業フェーズと業種に応じた最適なホームページ制作を
- 起業前期(事業が不安定) → 最小限の投資(10万円以内)。
- 起業後(事業が安定) → 40〜80万円の予算で本格的なサイトを制作。
- 事業が長い(既存HPあり) → リニューアルを検討(40〜300万円)。
- 事業内容がわかりやすい → ホームページで差別化することで、同業他社との横並びを脱する
- 事業内容がわかりにくい → ホームページで明瞭に説明する必要がある
ホームページは、単に作るだけでは意味がありません。
事業の成長に合わせて適切なタイミングで投資し、最新の状態を保つことが大切です。
岩間創作室では、ホームページの新規制作・リニューアルを行っています。 旭川で事業を成長させるために、最適なホームページ制作のご相談を承ります。お気軽にお問い合わせください!